神山椎茸生産販売協同組合

  • しいたけと働く人
  • 真心活動報告

山師さんとお話しました

林業は伐採してから次の収穫を迎えるまでに数十年という時がかかるので、短期の収入源として切り出した原木の一部を使ってしいたけを育ててきた歴史があります。そのため、しいたけは「特用林産物」と呼ばれ、畑の野菜と大きく異なり「野菜」でも「林産物」でもあるという面白い側面を持っています。
今回は私達の菌床づくりで一番大事な原木を供給して下さる山師さんに、森づくりについて現地で教えてもらいに行きました。

椎の木は伐採後30~40年が収穫適期です。菌床椎茸には手のひらより大きいくらいの直径のものを良く使い、それ以上のサイズになると何度か割ってチップへ加工するそうです。

私達が仕入れさせて頂いている椎材の加工場です。これまで色々な樹種を使ってきましたが、神山しいたけは椎の木との相性がとても良く、ここの椎の木をふんだんに使うと香りと味がとても良くなります。

椎の木は冬でも葉が落ちないのと、非常に真っすぐな幹に育つのが特徴です。こちらは樹齢30年ほどの椎の木。
原木椎茸の栽培に使われるクヌギ林も見せて頂きました。クヌギは落葉するので冬に伐採がしやすいのと、原木用に10~15年程のサイクルで収穫するそうです。とてもきれいに整備されていて、歩いて気持ちのいい森でした。
広葉樹は一度切ると、そこから若い枝がどんどん出て来て再び幹へと育ちます。若い枝は二酸化炭素を沢山吸って幹へと成長し、山師さんによって木材へと姿を変えていきます。

こちらの森では原木しいたけも栽培されていました。手土産に沢山いただいたので帰宅してから調理しましたが、とっても濃い味で美味しかったです。椎茸って本当に種類が多くて面白いです。
今回、山師さんにとても熱心に説明していただいて、山の仕事の面白さや奥深さを学ばせて頂きました。本当に楽しくやりがいを持ってお仕事をされているのが伝わりました。半面、その立地ゆえに過疎地がほとんどで少子高齢化の影響も大きく、今後の国内林業に相当な危機感も持っておられました。
私達が菌床栽培を始めた約40年前、最初に伐採してもらった場所で、再び豊かな森の恵みが育まれています。山を荒れさせない様、40年後にもまた仕入れさせてもらえるような真心こもった椎茸栽培をしたいと思いました。

前へ
ブログトップへ
次へ